馬場適性について

ウイニングポストには
芝への適性の高さ、ダートへの適性の高さを表すために
馬場適性というものが存在する。
◎>〇>△>×の順で
適性が高いという表現であるが、
この適性の違いによって
- どれほど着順に差が生じるのか
- 各適性間の差はスピードに置き換えるとどれほどなのか
カスタムレースを用いて調査する。
調査条件
ベースは同じ競走馬で
スピード70(B相当)
サブパラB
脚質:自在 気性:普通 性格:普通
馬場適性のみ変更した4種類の架空馬を用意。




カスタムレースで
東京芝2000m(良)
枠順ランダム
各種4頭の計16頭で走ってもらい、
それぞれの平均着順を調査する。
適性毎の平均着順
能力が同じであり、適性のみ◎○△×4種類バラバラの競走馬達に
東京芝2000mを20回走ってもらった結果、
以下の通りとなった。
適性が高いほど平均着順が良く、
適性○であっても適性◎を相手に1着を取るなど奮戦しているが
適性△以下は振るわないことがわかる。
この表を見やすくグラフ化したものが以下である。
◎と○の差はおおよそ2.4
〇と△の差はおおよそ5.1
△と×の差はおおよそ2.2
◎と○、△と×の間はほぼ同じであるが、
〇と△の差は他の2倍ほどの開きがある。
今度はこの各適性間のスピード差を確認する。
適性間のスピード差
◎と○のスピード差
◎と○の差をスピードのみで埋めるためにどれほどスピードを積めばいいのか、
適性◎はスピード70と固定し、
適性〇のスピードを調整してその差を図る。
調査方法は
適性◎を9頭、適性〇を9頭用意し
合計18頭に東京芝2000m(良)を
各スピード差で20回ずつ走ってもらう。
集計したものが以下の通り。




スピード差が+1程度であれば
まだまだ適性◎と同等とは言えないが、
スピード差が+2~3程度となるといい勝負になっている。
スピード差が+4となると適性〇のほうが平均着順の点で適性◎に圧勝しているため、
適性◎と○の差は
スピードに換算するとおおよそ3程度であることがわかる。
○と△のスピード差
上と同じように
適性〇をスピード70固定とし、
適性△のスピードを調整して二つの適性差を調査する。





適性〇と△の差は
△のスピードを+2追加する程度では賄いきれず
勝負するにはスピードを+3追加したいところである。
△のスピードを+4加算したところで
全体の平均着順が適性△のほうが良くなり、
スピード+5加算すると
適性△は適性〇を大きく上回る結果となった。
適性〇と△の差は
スピードに換算するとおおよそ4程度であることがわかる。
△と×のスピード差
上と同じように
適性△をスピード70固定とし、
適性×のスピードを調整して二つの適性差を調査する。



適性△と適性×は
スピードを+1加算した段階で善戦しており、
スピードを+2加算すると
適性×が適性△より全体の平均着順が
僅かながら良くなっていた。
スピードを+3加算すると
適性×が大きくリードしていることから
適性△と×の差は
スピードに換算するとおおよそ2程度であることがわかる。
レースで勝つための適性
以上のことから
各適性の差をスピードのみで埋めるには
◎と○はスピード+3
〇と△はスピード+4
△と×はスピード+2
ある程度勝負できるようにするために
それほどのスピード差で挑まなければならない。
単純計算で適性△が◎に挑む場合
スピードは+7前後高い状態でなければならないため
これはあまり実用的な数字ではない。
そのため
適性◎が多いレースに挑むには
最低でも適性〇でなければ相手にならない可能性が高くなり、
さらにスピードも+3程度
相手より上回っていないといけない。
もちろんスピード差が少ない状態の馬場適性〇であっても
適性◎相手に1着を取ることもあるが、
スピード差が1の馬場適性◎と○の
着順ごとの平均着順は以下の通りであり、
適性◎と比較して適性〇の平均着順は大きく上に振れている。

このグラフから
適性◎(青)の入着順上位3頭は全体の4着以内に入ることや
全体の10着以内に適性〇(赤)が4頭も入らず、適性◎の競走馬が7頭近く入ることがわかる。
さすがにこの状況で
適性◎と○が同等の勝負ができるとは言い難い。
しかし適性〇のスピードを+3加算すると以下の通りとなり、
適性◎(青)と適性〇(赤)がほぼ同等となる。
そのため適性〇が◎に挑む場合は
スピードが+3高い状態で挑みたい。
再度申し上げるが
適性〇でスピードは同じであっても
適性◎相手に1着を獲ることは可能である。
だが、それは偶然であり
頻発するようなものでないことは踏まえておいた方が良い。