WP9 2022

系統確立について

kamioka

ここではウイニングポスト9の重要な要素のひとつである系統確立について説明する。系統確立は難しいものと捉えられがちだが、現役期間が長い種牡馬であればどの種牡馬であっても比較的容易に系統を確立することができる。またウイニングポスト9 2022から「private種牡馬施設」「海外牧場の早期建設」「複数頭同時確立(2頭)」が新要素として追加されたため、さらに系統確立が容易なものとなった。

計画的に行えば決して難しいものではないため、気に入った種牡馬がいれば是非系統確立を狙ってもらいたい。

系統確立させる意味

系統確立する意味として、配合理論の条件を満たし「爆発力の向上につながる」ことがある。爆発力が向上すれば生産される幼駒のスピードが上がる可能性が高まるため、レースで活躍してもらうには高い爆発力を求めたい。そのため爆発力を求めて系統確立を狙うのである。

ただやみくもに系統確立させても、系統確立した種牡馬が配合に関係のないのであれば、爆発力は加算されない。そのため配合に関係してくる種牡馬の系統確立・今後配合面でプラスに働くであろう種牡馬の系統確立が必要となる。

また後程、系統確立させる価値の高い種牡馬について解説する。

効果の大きくなる配合理論

では系統を確立・昇格させることによってどのような配合理論の条件を満たしやすくなるのか。

系統を確立・昇格させることで特に効果が大きい配合理論は母父○・血脈活性化配合・活力源化因子。この3つの配合理論だけで得られる爆発力は最大限活用した場合27となる。

他に基礎的な種牡馬繋養施設による爆発力+3、アウトブリードによる爆発力+1、ニックスによる爆発力やそのほか配合理論による爆発力を加算すると、ウイニングポストに慣れているプレイヤーだと爆発力は40を超えてくるのだろう。

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血統支配率の計算

血統支配率は「コースポ→Leading→血統支配率」から確認できるほか、「記録→サイアーライン」から確認することができる。

血統支配率の計算は所属地域ごとに

  1. 対象系統に属する種牡馬の合計種付け料 ÷ 地域の全種牡馬の合計種付け料
  2. 対象系統に属する種牡馬頭数 ÷ 地域の全種牡馬頭数
  3. 対象系統に属する繁殖牝馬頭数 ÷ 地域の全繁殖牝馬頭数
  4. 対象系統に属する競走馬頭数 ÷ 地域の全競走馬頭数

(①+②+③+④)÷4で計算し、
全世界の血統支配率は (日本の支配率+欧州の支配率+米国の支配率)÷3で計算される。

参考までに2000年の日本の現役競走馬頭数は3960頭、繁殖牝馬頭数は1972頭、種牡馬頭数は214頭、種牡馬合計種付け料は8億2250万円。

分母の数は競走馬頭数>繁殖牝馬頭数>種牡馬頭数の順に小さくなっている。そのため現役競走馬でいるより引退させて繁殖牝馬・種牡馬にした方が血統支配率の向上につながる。

子系統の確立条件

子系統を確立するためには以下の3つの条件を満たす必要がある。

  1. 確立させたい種牡馬が現役である
  2. 確立させたい種牡馬の血統支配率が全世界で2%以上、もしくは所属地域で5%以上
  3. 確立させたい種牡馬の下に連なる種牡馬が4頭以上

確立させたい種牡馬の血統支配率について

確立させたい種牡馬が繋養されている地域が所属地域とされるため、基本的には種牡馬の所属地域で5%以上の血統支配率を目指すことになるか、海外に所属する種牡馬の産駒を日本で繋養させ、全世界で2%以上の支配率を目指すことになる。

欧州やアメリカといった海外は、種牡馬頭数や繁殖牝馬の頭数はおよそ日本の半分~2/3程度となっているため、海外牧場を開設した後は確立させたい種牡馬や直子の種牡馬・繁殖牝馬を海外に連れ出すと、日本よりも簡単に系統確立させることができる。

確立させたい種牡馬の下に連なる種牡馬について

これは確立させたい種牡馬の子供を4頭以上種牡馬入りさせなければならないわけだが、確立させたい種牡馬の子供の世代を4頭種牡馬入りさせる必要はない。

子どもの世代は1頭であっても、その孫の世代が3頭いれば、確立させるための最低条件は満たしたことになる。

親系統の昇格条件

既に子系統として確立している系統を親系統として昇格させるには以下の2つの条件を満たした上で、3通りの条件のうちどれかを満たす必要がある。

  • 昇格させたい系統が滅亡していない
  • 昇格に関わる系統が滅亡していない
  1. 昇格させたい系統の支配率が全世界で10%以上、もしくは所属地域で12%以上
  2. 昇格させたい系統以降3代に渡って子系統を確立している
  3. 昇格させたい系統以降分岐する形で2系統確立している

血統支配率で昇格する場合

サンデーサイレンス(日)やミスタープロスペクター(米)、サドラーズウェルズ(欧)のように各地で支配率を高めて親系統へ昇格するパターンがこれにあたる。

1世代、短期間で子系統を確立し親系統まで昇格するため、「短時間で親昇格を目指す」という目標達成にはうってつけであるが、同様に短期間でその血統に属する種牡馬・繁殖牝馬が増えるため、インブリードの割合が多くなり配合面における血の偏りが心配となる。

3代に渡って子系統を確立する場合

グレイソヴリンフォルティノ→カロ→シャルード→ビワハヤヒデ」と血統がつながっている場合、カロ、シャルード、ビワハヤヒデを子系統として確立させると、「グレイソヴリンフォルティノカロシャルードビワハヤヒデ」フォルティノが親系統として昇格するパターンがこれにあたる。

3代子系統として確立することについて連続性がある必要はなく、「グレイソヴリンフォルティノカロ→(シャルード)→ビワハヤヒデ自家生産馬」と、このようにシャルードが子系統として確立しなかった場合であってもフォルティノは親系統へと昇格する。

この方法で親系統の昇格を目指していけば、確立を目指す際の血統表に系統確立している種牡馬が含まれるため効率的であり、血統支配率を大きく歪めることも少ないため効果的な親系統昇格方法である。

分岐する形で2系統確立する場合

子系統のヘイルトゥリーズンが、ともに直子の種牡馬であるヘイローとロベルトがどちらも子系統として確立した場合に親系統となるパターンである。

これはどちらも子供世代の種牡馬が確立しないといけないわけではなく、ヘイルトゥリーズンの孫にあたるサンデーサイレンスが子系統として確立した場合でも成立する。

この方法による親系統昇格の問題点は、昇格させるために確立させた子系統同士の配合は高い確率で濃いインブリードになっているため、即座に配合に使えないことである。サンデーサイレンス系やロベルト系のように後も栄えることがわかっている史実馬であればいいのだが、自家生産馬でこの親昇格を行った場合、どちらか一方の子系統が無駄となってしまう可能性が高い。

予想家としての活動開始後、圧倒的なスピードで進化を続ける気鋭の若手予想家。独自で開発した「カイ指数」をベースに、ラップ、馬場などを駆使して「根拠ある予想」を導き出す。その実力は折り紙付きで、競馬予想GP協賛「第4回Rchannel杯」では12万円の投資で219万4610円回収し予選1位(232人中)を獲得。

系統確立させるには

系統確立させるには、系統を確立させたい種牡馬を毎年10頭以上種付けし、生まれてきた幼駒たちを活躍させて、強制的に種牡馬入り・繁殖入りさせる。現役期間が長い種牡馬であれば、ほぼ確実に系統確立させることができる。

以下系統確立させるうえで注意したいポイント

  1. 確立させたい種牡馬はできるかぎり所有する
  2. 確立させたい種牡馬、その子孫となる種牡馬の種付け料を上げる
  3. 系統確立させる種牡馬の直子の種牡馬頭数を増やす
  4. 系統に属する繁殖牝馬を増やす
  5. 短命の史実馬は極力所有する
  6. 系統確立に関係のない種牡馬の種付け料を増やさない
  7. 自然確立する種牡馬は極力阻害しない

確立させたい種牡馬はできるかぎり所有する

種牡馬を所有しなかった場合、その種牡馬は史実の寿命や種牡馬引退のタイミングで引退してしまう。だが種牡馬を自己所有した場合、現役期間は27歳まで伸びる。そのため系統確立の確実性を増すために所有したほうが良い。

シンジケートを組んでしまった場合も種牡馬として大きく活躍しない限り、史実などの特定のタイミングで引退してしまうため、シンジケートは組まない。もしくは既にシンジケートが組まれていた場合は放置して、シンジケートが解散された時に購入し、手元に置けるように動きたい。

種牡馬の種付け料を上げる

種牡馬のため付け料を上げるには、サイアーランキングで上位を狙う必要がある。そのためにはより多くGⅠ・重賞を勝利する必要がある。

この時に注意したいのが種牡馬の種付け料を上げるためにGⅠを勝利するとしても、その種牡馬が所属している地域のレースでないと、サイアーランキングの獲得賞金に加算されないことである。日本に所属しているブライアンズタイムの種付け料を上げるために、アメリカやヨーロッパで活躍しても直接種付け料が上がるわけではない。(※活躍した競走馬が種牡馬入りするときは種付け料upにつながる)

そのため、確立させたい種牡馬の所属している地域での活躍が大事となってくる。

例えば日本に所属する種牡馬を系統確立させたい場合、その子供たちである競走馬の牡馬と牝馬に以下の役割を持たせることで、効率よく種付け料upを狙える。

  • 牡馬は海外を中心にGⅠを多く勝利し、引退後の種付け料upを狙う
  • 牝馬は日本国内を中心に、系統確立させたい種牡馬のサイアーランキング上位入りを狙う

また種牡馬入りした時は種付け料1500万であったとしても、種牡馬入りから3年が経過すると種付け料は徐々に下がってしまう。そのため、引退させるタイミングはできるかぎり後にずらして種牡馬の種付け料が下がらないように工夫したり、新たにその直子の種牡馬の産駒を生産して、系統確立させたい種牡馬の孫の世代を活躍させて種付け料ダウンを阻止するといった手段もある。

直子の種牡馬頭数を増やす

牡馬はGⅠを複数勝利すれば、引退と同時に種牡馬入りすることができる。
(※零細血統であれば重賞勝利でも種牡馬入りできるが、流行血統になるほどGⅠを勝利しても種牡馬入りが難しくなる)

さらに毎年1頭は強制的に種牡馬入りさせることが可能であるため、活躍が難しそうな競走馬を引退させ、強制的に種牡馬入りさせることで直子の種牡馬頭数を増やし、系統確立へと近づけたい。

系統に属する繁殖牝馬を増やす

血統支配率を上げるには「直子の種牡馬の頭数」「種牡馬の種付け料」は非常に重要な要素だが、「系統に属する繁殖牝馬の頭数」も血統支配率を左右する。

日本の場合、繁殖牝馬の頭数は現役競走馬のおよそ半分程度であるため、血統支配率を上げるには現役でいてもらうより繁殖牝馬となったほうが、血統支配率は上がりやすい。

クラブ牧場なのを活用して系統に属する繁殖牝馬を繋養することで、血統支配率の底上げを狙いたい。

短命の史実馬は極力所有する

レース中の事故で予後不良となった史実馬はもちろんそのほかの理由で短命の史実馬は、あっというまに種牡馬引退・繁殖牝馬を引退してしまう。また種牡馬入り・繁殖入りしない史実馬も多いため、所有し活躍させることで系統確立に近づく。

系統確立に関係のない種牡馬の種付け料は増やさない

例えばロベルト系に属しているブライアンズタイムの系統確立を目指している場合、同じロベルト系に属しているグラスワンダーなどを活躍させても、ブライアンズタイムの系統確立にとって損でしかない。

ロベルト系が流行血統となれば、そのぶんブライアンズタイム系の種牡馬入りが難しくなり、血統支配率を上げるのが大変になってしまうためである。

また特に自然確立しそうにない種牡馬の産駒を活躍させて、その系統の支配率を上げてしまった場合、ブライアンズタイムも余計に種付け料を上げなければならない。

そのため系統確立を有利に運ぶために、同世代の強敵を活躍させない。そのために「同世代の強敵を所有し、未勝利のまま引退させる」という手段もある。

自然確立する種牡馬は極力阻害しない

目的の種牡馬を系統確立させるためにありとあらゆる手段を講じ、系統確立という目標を達成したいところだが、今後のことを考えれば自然確立するような種牡馬は極力阻害しないほうが良い。

例えばサンデーサイレンスやデインヒルのように寿命の関係で系統確立を満たさない場合がある種牡馬だが、もし系統確立しなかった場合、名種牡馬因子の付いていない血統が今後大量に出回ることになる。

系統確立していれば多少の爆発力増加は見込めていたものも、系統確立していないばっかりに本来の爆発力が得られなくなってしまう。

そのため自然に系統確立するような種牡馬は極力邪魔をせず、配合面においてプラスに働くよう動きたい。

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系統確立させる価値の高い種牡馬

系統確立させる種牡馬は好みであれば何でもいいが、より効果的にするためにはどんな種牡馬でも良い訳ではない。以下のような条件を満たす牡馬だと系統確立させる価値が高いと言える。

  • 種牡馬となる馬が能力因子を2つ持っている
  • 父や父父、母父など(ガリレオやサドラーズウェルズ、デインヒルなど)系統確立している馬が血統表中に多く含まれている
  • 種牡馬の2代前にあたる4系統の親系統がバラバラの種類になっている

種牡馬が能力因子を2つ持っている

能力因子を2つ持っている種牡馬が系統確立することで、その種牡馬が母父にいることで母父○が成立し、さらに代を重ねても活力補完の条件や因子の活性化などにつながる。そのため対象種牡馬が能力因子を2つ持っているほうが好ましい。

系統確立している馬が血統表中に多く含まれる

これは系統確立させる際に爆発力を稼ぎやすい他、対象種牡馬が系統確立したあとも血統表中に名種牡馬因子・大種牡馬因子が多く含まれると、さまざまな配合理論の条件を満たしやすく爆発力を稼ぎやすくなるためである。

4系統の親系統がバラバラであること

これは血脈活性化配合を狙いやすくするためである。可能であれば4系統が全てバラバラであることが好ましい。

3系統であっても良いのだが、種牡馬の父と母(例の場合ガリレオとカインド)が同系統となってしまうと将来世代の血脈活性化配合による爆発力向上は望めないので、種牡馬の父と母が同系統のものは避けたい。

ただ種牡馬を確立させる過程で親系統が変わるのであれば問題ない。

系統確立例

ノーザンダンサー系

リファール系

デインヒル系

ナスルーラ系

ハイペリオン系

ヘイロー・サンデーサイレンス系

※アンダースタンディングはサンデーのための確立

ミスタープロスペクター系

ロベルト系

グレイソヴリン系

その他

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